2020/04/24

QNAPのボリュームの解説

専門家ではないので用語の使い方など適切ではないかもしれませんが、僕の理解した範囲でQNAPのボリュームについて可能な限り分かりやすく解説します。

QNAPの新しいNASではストレージ領域が階層化されてボリュームを構成する。
ボリュームには、静的ボリューム、シックボリューム、そしてシンボリュームの3種類がある。

1.物理的なHDD
NASのベイに格納される個々のHDD。

2.RAIDグループ
RAIDを用いてまとめられた物理的なHDDのグループ。
シングル、JBOD、RAID 0は使っていないので省略(簡単に後述)。
TS-251Aは2-ベイなので物理的なHDD2つを一つのRAID 1にまとめられるので、この場合は1つのRAIDグループになる。
静的ボリュームはこのRAIDグループに対して作成される。
重要な制約が一つあり、異なる容量の物理的なHDDが一つのRAIDグループにまとめられている場合には、このRAIDグループは一番容量の少ない物理的なHDDに従って挙動する。
電源を入れながらHDDを換装するホットスワップで容量の大きいHDDに換装したとしても、この制約の下で換装前の容量の小さいHDDに従う挙動が残ってしまうことになる模様。

3.ストレージプール
一つ又は複数のRAIDグループを一つにまとめたもの。
シックボリュームとシンボリュームはこのストレージプールに対して作成される。
ストレージプールを構成するとスナップショットが使えるようになる。
スナップショットとはボリュームのある時点の状態を記録したもので、この時点の状態に戻すことが可能。

4.ボリューム
前述の通り3種類のボリュームがある。
静的ボリュームはRAIDグループに対して作成される。
シックボリュームとシンボリュームはストレージプールに対して作成される。
この二つの大きな特徴として、使用しながらボリュームの容量の拡大ができる。
この二つの違いは、シックボリュームはあらかじめボリュームを割り当てておく必要があるが、シンボリュームはその必要がないらしい。
静的ボリューム、シックボリューム、シンボリュームの順に高度な機能が使えるようになるとのことだが、複雑なシステムとなるため、パフォーマンスも落ちることがあるとのこと。

補足)シングル、JBOD、RAID 0について
シングルは単一の物理的なHDDがそのまま使われる。
JBOD(just a bunch of disks)とRAID 0は複数の物理的なHDDが一つにまとめられる。
この二つでは、JBODではなくRAID 0の使用がQNAPにより推奨されている。


QTS 4.3.4 スタートガイド
ストレージの作成

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